こんにちは、ニートです。
今週3日(2018年12月3日)月曜日は日経平均株価が大きく上昇。
その要因は米国が中国への追加関税を90日間猶予することで両国が合意したからです。
今年マーケットの重しとなっていた‘‘米中貿易摩擦‘‘懸念が和らぎ、年末にかけて一気にリスクオンといった雰囲気になりました。
しかし、火曜日以降大きく下落。
月曜の高値(22698円)から木曜の安値(21307円)、4日間でおよそ1391円も下落しました。
歴史を振り返っても株高になりやすい12月ですが、そのアノマリーも今年に関しては通用しない可能性が高い?
その理由は12月3日(月)に3年債利回りと5年債利回りが逆転したからです。
では、この3年債利回りと5年債利回り(長短金利差)の逆転する意味とは?
そして、長短金利差の逆転がマーケットに与える影響について説明していきます。
この記事のポイント
・長短金利差の逆転が意味すること
・景気後退(リセッション)が迫っている?
・リーマン級の暴落が訪れるのか?
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Contents
長短金利差逆転は景気後退のサイン
まずは長短金利差の逆転について説明します。
通常、金利は短期金利より長期金利の方が高いです。
つまり、長短金利差の逆転とは短期金利が長期金利よりも高くなることを指します。
では、ここで一度金利について簡単に考えていきましょう。
<あなたがA君に100万円を貸し出す場合>
・1年後に返してもらえる場合
・10年後に返してもらえる場合
上記の2パターンの場合だったら後者の金利を高く設定しますよね?
なぜなら10年間も100万円をいわば「拘束」されるわけですから!
自分の手元に100万円があれば、投資や事業資金に充てて多くのリターンを得られる可能性があります。
だから、貸し出す際には「金利」を付けるわけなんですね。
長短金利差逆転=異常な状態
長短金利差の逆転は経済学的な観点から考えても「異常な状態」だと言えます。
先ほどの<例>で説明したように長期間貸し出すことは自分にとってリスクとなるからです。
・長期金利が下がる=リスクを負って借りる人が減った
長期金利が下がることはリスクを負ってまで「資金を借入れたくない」と考える人が多いことを表しています。
▼逆に景気拡大局面なら?
今後、好景気が継続する・経済成長が続くと考えるならば、お金を借入れてでも事業を拡大しますよね?
そうなると必然的に金利も高くなります。(借り手が増える=需要が増えるから)
▼つまり長短金利差の逆転は景気後退サイン
借り手が減ることは事業を拡大する企業が減る、つまり景気後退のサインです。
ですので、冒頭でも説明したように、12月3日の3年債利回りと5年債利回りが逆転に対してマーケットはネガティブな反応を示しました。
2年債と10年債の逆転は景気後退のシグナル?
ぶっちゃけ、3年債利回りと5年債利回りの逆転は完全なる景気後退サインだとは言えません。
悪いサインではあるのですが、決定打ではないです!
マーケットがとくに注目しているのは「2年債利回りと10年債利回りの逆転」です。
では、なぜ2年債と10年債の逆転にマーケットは注目するのか?
それはこれらの逆転が景気後退サインだと歴史が物語っているからです。
以下のグラフをご覧下さい!
<10年債利回り-2年債利回りのグラフ>
※引用元トウシル楽天証券
上記は10年債利回り-2年債利回りのグラフです。
ゼロラインは双方の利回りの逆転ラインです。
この2年債利回りと10年債利回りの逆転はドットコムバブルやリーマンショックの前にも発生しており、過去50年以上を振り返っても、景気後退(リセッション)の前には必ず発生しています。
ですので、これらの逆転が起きるかどうかマーケットの関心は日に日に大きくなっていくでしょう。
めちゃくちゃ大切なことなので絶対に覚えておいて下さい!
景気後退は訪れるのか
いつ大暴落が起きるのかそれは誰にもわかりません。
なぜなら相場に絶対はないからです。
しかし、景気後退が迫っている可能性は高いと言えます。
それは歴史を振り返ればわかることです。
景気後退は一定のサイクルで起きる!
景気後退(大暴落)はある一定のサイクルで起きています。
それは歴史を振り返ると10年前後のサイクルです。
直近の大きな暴落といえば、かの有名な「リーマンショック」です。
実はそれ以降に大きな暴落が起きていません。
リーマンショックが2007年~2008年前後の出来事なので、約10年大暴落が起きていないことになります。
つまり、黄色信号が点灯していると考えて下さい!
危機感を持つべきフェーズ!
アベノミクス以降、アメリカを中心に全世界が好景気です。
しかし、先ほども言ったように約10年大暴落が起きていません。
つまり、常に危機感を持たなければいけないフェーズに差し掛かっています。
世界経済も少しずつ懸念材料も明るみになっています。
・日本企業の2019年度の業績見通しが悪い
・中国経済の鈍化
・アメリカFRBの利上げ
・EUのテーパリング
・米中貿易摩擦
もちろん懸念材料が多いからといって大暴落が起きるかどうかわかりません。
しかし、統計学的に一定のサイクルで大暴落が来ることが立証されている以上、確率の高い方に掛けるべきだと私は思います。
個人投資家が取るべき行動とは
10年債利回り-2年債利回りがゼロになっても、株式市場が天井を打つにはタイムラグがあると言われています。
金利差がゼロになった半年~1年後だと考えられています。
じゃあ、大丈夫なのでは?
と楽観視するのではなく、先ほども言いましたが「危機感」を持ちましょう!
最近のマーケットをみていると様相は明らかに変わってきています。
昨年は押し目を拾えば上昇してくれるイメージでしたが、今年の相場は上昇してもすぐに下落してくる印象です。
まったく上昇が続かないので高値を掴まされたら、助かる可能性は著しく低いと考えるべきです。
つまり、より慎重に投資判断を行うべきだと思います。
いつ暴落がきても耐えられるようにキャッシュ比率は高めておくべきです。
1、ロット管理の徹底
2、利確は早く
3、高値に飛びつかない
あとはこれらの徹底が大切になってくると思います。
それと暴落に備えてヘッジ商品を購入しておくのも一つの手だと思います。
例えば、日経平均ダブルインバース・インデックス!
▼日経平均ダブルインバース・インデックス
ダブルインバースとは、日経平均やTOPIXといった株価指数に対して「2倍の大きさで逆の動きをする」特徴をもつ指数です。
わかりやすいうと、日経平均株価が2%上がると、日経平均ダブルインバース・インデックスは4%下がるという仕組みです。
※引用元1億人の投資術さん
ダブルインバースとは簡単に言えば「日経平均が下落すれば上昇する商品」です。
つまり、下落局面でも利益が取れる商品です。
今後、マーケットが軟調に推移すると考えられる状況のときに購入を考えます。
まさにいまの状況化にマッチした商品だと思います。
ヘッジ目的で日経225先物や個別株の空売りもできるが、それぞれ縛りやリスクもあるので、初心者にはダブルインバースでヘッジするのが有効だと筆者は考えています。
筆者の見解としては個別株の本格的な購入は極力控えて、キャッシュ比率を高めつつ、ダブルインバースを少しずつ購入することが正攻法だと思います。
あとスイングやデイトレで確実に儲けられるタイミングのみ勝負し、リスクが高くどちらに動くか読めない場合は静観しましょう!
まとめ
では、この記事のまとめとします。
まとめ
・10年債と2年債の逆転は景気後退(リセッション)のサイン
・大暴落は10年前後のサイクルで起こっている
・今後はキャッシュ比率を高めてダブルインバースなどのヘッジ商品の購入も視野に入れよう
10年債利回りと2年債利回りの動向が今後のマーケットを大きく左右します。
いま市場の関心は日米貿易摩擦よりもそちらに傾いています。
それは歴史的に長短金利差の逆転で暴落が起きている背景があるからです。
よって、私たち個人投資家はそのリスクに備えなければいけません。
▼自分の資産を守れるのは自分自身
自分が現状置かれている立場でそどのように行動することがベストなのか常に考えましょう!
私が提示した‘‘ダブルインバースの購入‘‘などは1つの考え方に過ぎません。
自分の頭で考えて行動することで自分の金融リテラシーも高まり、自分の資産を守ることにも繋がるはずです!
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